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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

ガラパゴスどころか既に周回遅れだった日本ゲーム市場。そして、ついに任天堂も動いた。

北米ゲーム市場のちょっとした異変。

2月の北米のコンシューマゲームセールスデータが発表された。

www.neogaf.com

www.gamesindustry.biz

ランキングだけを抜粋すると…

 1. The Legend of Zelda: Majora’s Mask 3D (3DS) (515,000 copies sold digitally and physically)
2. Evolve (Xbox One, PS4, PC)
3. Dying Light (PS4, Xbox One, PC)
4. Call of Duty: Advanced Warfare (Xbox One, PS4, 360, PS3, PC)
5. Grand Theft Auto V (PS4, Xbox One, 360, PS3)
6. NBA 2K15 (PS4, Xbox One, PS3, 360)
7. Dragon Ball: Xenoverse (PS4, Xbox One, PS3, 360)
8. Minecraft (360, PS3, Xbox One, PS4)
9. The Order: 1886 (PS4)
10. Monster Hunter 4 Ultimate (3DS) (290,000 copies sold digitally and physically)

となる。

ソフトウェアの売上を制したのは任天堂の「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D」だった。そして10位に「モンスターハンター4G」が入っている。

2月は北米にしては珍しく携帯ゲーム機、つまりニンテンドー3DS関連が最も売れた月となったのだが、これはゼルダというビッグタイトルが発売された影響によるもので、コンソールの人気が衰えたということを意味しているのではない。

実際問題、PS4はワールドワイドでPSシリーズ史上最速の2020万台という「実売台数」を叩きだしている。

www.4gamer.net

 

だがむしろ、この2月の北米ランキングで注目すべきは、3DS以外のソフトである。

上記Gamesindustry.bizより、重要な部分を引用するが…

"This is the first time since the launch of the PS4 and Xbox One that the top 10 console software SKUs were all from eighth generation consoles, a sign of consumer's further transition away from seventh generation consoles towards the new console generation."

つまり、ハードウェア別にランキングしなおすと、3DSの2タイトル以外は、全てPS4、XboxOneのソフトになった初めての月になるのだ。すなわち、北米においては既にPS3世代からPS4世代へと、ハードウェアの世代交代が完了しているということになる。

 

一方その頃日本では…

翻って、日本の最新のランキング(2015年3月2日~3月8日)はというと…

1 PS3 ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城 
2 3DS 世界樹不思議のダンジョン 
3 PS4 ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城(同梱版含む)
4 3DS ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D(同梱版含む)
5 3DSテニスの王子様 ~Go to the top~ 
6 Vita ゴッドイーター2 レイジバースト 
7 PS4 Evolve 
8 3DS 妖怪ウォッチ2 真打 
9 3DS レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ 

10 3DS ポケットモンスター オメガルビーアルファサファイア

と、ランキングの殆どを3DSのソフトが占め、PS3とPS4で同一のタイトルを発売する「縦マルチ」のソフトは、PS3版の方が上位に来る構図は変わっていない。

縦マルチとはいえ、「ドラゴンクエストヒーローズ」が発売されたことにより、日本においてもPS4の売上が伸びているが、週販3万台程度である。このランキングの集計外の3月12日には「龍が如く0」が発売されているので、次の週はもう少し上積みがあるかもしれない。

だが、現時点でのPS4の国内累計はどのくらいなのだろうか?ソニーがワールドワイドでの数字しか発表しないため、いまいちはっきりしないが、100万台を超えたかどうか微妙なところといった辺りだろう。

このペースでは、例えば現時点での北米でのPS4の台数である700万台に追いつくのに何年かかるのだろうか。余程のブレイクスルーでもない限り、もはや日本で現世代コンソールゲーム機が、単独で市場を維持できる規模になるのは不可能なのでは…とさえ思えてくる。

縦マルチタイトルの弊害は、紛れも無くPS4世代での開発スキル向上の遅れにある。このままではPS3時代のように海外に差を付けられたまま、この世代も終わってしまうかもしれない。

 

世界のゲーマーの憧れだった日本。

一昔前は、日本が世界で最も進んだ市場だった。

ハードウェアはまず日本で発売され、外国人がそれを買うために発売日に行列を作ったりもしていた。

ゲームソフトも、例えば日本で1998年に「スーパーマリオブラザーズ(以下スーパーマリオ)3」が発売される頃、やっと北米で「スーパーマリオ2」という名のゲームが発売された。だが、これはいわゆる「スーパーマリオUSA」のことで、北米において「スーパーマリオ2」は発売すらされていないのだ。そして、アメリカ人が「スーパーマリオ3」をプレイできるようになったのは、日本での発売から2年後の1990年だった。日本では、その一ヶ月後に既にスーパーファミコンの発売を控えていた時期だ。

しかし、現在では完全に逆で、日本のゲーム機であっても、場合によってはソフトですら、海外での発売が先行する時代になってしまった。

 

任天堂がついに動く。

そんな中、任天堂DeNAスマートフォン向けゲームを共同開発することが発表された。

www.nikkei.com

少し前に、任天堂のキャラクタービジネス路線の変更が発表されていたが、こういう形で来るとは思っていなかった。てっきり、任天堂であれば自前でアプリを作るものだと思っていたのだ。

だが、よくよく考えてみれば、手っ取り早くスマホゲーを開発するには、こういう形にするしかなかったのかもしれない。あくまでこれは「任天堂のキャラクターを使ったゲームをDeNAがリリースする」のであって、「任天堂スマートフォンのゲームに参入する」わけではないのだ。

問題はそのゲームがどういったクオリティでリリースされるかであるが、一応任天堂のチェックも入るとは思われるので、目標をセンターに入れてスイッチ…的なゲームや、マリオパーティに入っているミニゲームを切り出したようなものが乱発されることはないだろう…と、思いたいのだが、任天堂のサイトにある記者会見の全文を読んでいると、少々不安になる要素もある。

以下に引用するが

任天堂は、長年、発売時に高い品質でお客様に満足いただく必要があるプロダクトの会社として結果を出してきましたが、スマートデバイスでのコンテンツは、プロダクトとしての性質だけではなく、毎日変化し続けるサービス運営としての性質を持たなければ、お客様にご支持をいただくことはできません。

任天堂は、この勝算を、DeNAさんと協業することで、一緒に創り出すことを目指します。

(中略)

DeNAさんの強みは、世界トップレベルのWebサービスの構築・運営ノウハウにあります。

任天堂DeNAさんは、グローバル市場を対象としたスマートデバイス向けゲームアプリを共同で開発・運営していきます。

この発言から察するに、F2Pスタイルのゲームを作ることが予想されるが、なんとも言えない。まさか今時月額課金で攻めようとは思わないだろうし、「任天堂なりの答え」というものが何なのか、注目されるところではある。普通のF2Pのような予感しかしないのだが…

 

ちなみに、この発表会では新しいゲーム機を開発中であることを予告している。

www.4gamer.net

まだコードネーム段階で、しかも詳細は来年「発表」ということなので、どんなものかサッパリわからないが、なんとなくハンドベルドなんだろうなぁという気がする。

 

コンソールの未来が見えない日本。

日本では携帯ゲーム機が市場の中心であるが、世界的に見ればコンソールがまだまだ市場の中心である。だが、そのコンソール市場が成長する兆しが見えないのが、いまの日本のゲーム業界なのだ。

このまま現世代でのコンソール市場が独り立ちできず、任天堂スマホゲー路線が大成功するようなことになれば、日本のゲームはますますガラパゴス化していってしまうだろう。

コンソールでゲームを遊ぶのが、唯一絶対の正しい姿だとは言わない。だが、日本が世界の潮流から置いて行かれつつあるのもまた事実なのだ。