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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

結局、金で買えるW杯。

W杯 サッカー
2022年カタールW杯の冬開催が決定。

先日、スイスのチューリッヒで開かれたFIFAの総会で、2022年カタールW杯の冬開催が正式に決定した。FIFAによれば、開幕は11月20日、決勝は12月18日の、従来より短い28日間での開催になるという。

www.nikkei.com

www.goal.com

 

「絵に描いた餅」だったカタールでの夏開催。

これは、世界中のリーグ戦に影響を及ぼす決定だ。春秋制だろうが秋春制だろうが、11月は基本的にまだリーグ戦の最中である。FIFAは世界中のサッカーカレンダーを調整しなければならないという大問題があるにも関わらず、W杯の冬季開催を押し通したのだ。

そもそも、カタールによるW杯招致活動の公約の一つに、「最新のエアコンスタジアムで27度以下に保つから、夏開催でも問題ない」というものがあった。

matome.naver.jp

これは、招致活動の中でもかなりのウエイトを占めていた「カタールW杯のウリ」であったはずだ。だが、結局は絵に描いた餅だった。2002年の招致活動の際に日本が主張していた「バーチャルスタジアム構想」も、テクノロジー的に無理があるとは思っていたが、今回の「エアコンスタジアム構想」も、苦し紛れの無理矢理な計画だったというわけだ。

 

カタールW杯招致活動に対する疑惑。

そもそも、このカタールW杯については常に「不正疑惑」がつきまとっている。つまり、「W杯を金で買ったのではないか」という疑惑だ.

元々は、英国の高級紙の日曜版「サンデー・タイムズ」が、ナイジェリア等の理事が賄賂を受け取ってカタールへ投票する旨を述べたビデオを盗撮し、記事にしたのが発端だった。

その後も主に英国のメディアが次々とロシアとカタールの招致活動に対するスキャンダルを記事にし続けた。英国にしてみれば、自らが立候補していた2018年のW杯が、ロシアに決まったことについても疑惑があると主に言いたかったのだが、そのついでにカタールの招致活動にも攻撃を仕掛けていたのだ。

そして、ついにFIFAがアメリカ人の弁護士、マイケル・ガルシア氏を主任調査官に任命して不正調査に乗り出し、その結果が2014年11月に発表された。だが、それはガルシア氏のレポートを、FIFAの倫理委員会のハンス・ヨアヒム・エッカート氏が要約したものだった。曰く、「不正はなかった」である。

news.livedoor.com

 

信用出来ないFIFAの発表。

しかし、これに関しては額面通りに信用することが出来ない。なぜなら、この調査の主任調査官であるマイケル・ガルシア氏が「自分の報告書とFIFAが発表した内容は著しく違っている」とう声明を発表し、最終的には辞任してしまっているのだ。

www.cnn.co.jp

その後、FIFAはガルシアレポートを公表することを約束したのだが、いまだにきちんと公表されたという話は聞こえてこない。

www.footballista.jp

 

カネにまみれるFIFA

以前、前FIFA会長のジョアン・アベランジェが、いかにして、そして手段を選ばずにFIFAを巨大組織にし、強大な権力を手中にしていったかという事が書かれている「盗まれたワールドカップ」という本を読んだことがあった。

盗まれたワールドカップ

盗まれたワールドカップ

 

たしかにアベランジェは、当時財政が逼迫していたFIFAを巨大な組織に変貌させ、W杯を地球上最大のスポーツの祭典に育て上げた。その手腕は見事ではあるが、だからといって賄賂や汚職をしていいということにはならないだろう。

そのアベランジェ路線を踏襲した、現FIFA会長のゼップ・ブラッターも強大な権力と発言権を持つ。今回のカタールW杯の決勝戦が、クリスマス前の12月18日になったのも、ブラッターの発言が大きく影響しているのだ。

 

カタールは金でW杯を買ったのか。

W杯の招致活動というものは、「その国でW杯を開催する能力があることを証明する機会」でもある。カタールは、いわば「テクノロジーの力で快適な温度条件を人工的に造り出す」ことを条件にW杯開催を勝ち取ったのだ。

だが、開催地決定から5年も経ってから、開催時期の変更がFIFAにより発表された。本来であれば、「開催能力の欠如」なのだから、開催権を返上することも考慮されるべき重大な問題である。

だが、FIFAカタール開催を譲るつもりはない。そこに、何か裏の動きがある…具体的に言ってしまえば、カタールの招致委員会から相当な謝礼を既に貰ってしまっている以上、もはやカタール開催を変更する訳にはいかないのでは?と勘ぐってしまうのは、素人じみた考えなのだろうか?

 

FIFAは変われるのか?

2015年の5月に、次期FIFA会長選挙が行われる。立候補しているのは、現職のブラッター、かつての名選手であるルイス・フィーゴ、ヨルダンのアリ・フセイン王子、オランダサッカー協会のミハエル・ファン・プラーク会長の4人である。

この中で、フィーゴはスキャンダルにまみれたFIFAのイメージ回復を公約に挙げているが、おそらくフィーゴが会長に当選する可能性はほぼゼロに近いだろう。

www.sanspo.com

たとえ当選したとしても、ミシェル・プラティニUEFA会長という前例があるだけに、どうしても不安は拭えない。

正直言って、今のFIFAを変えるためには、相当なカリスマ性や強靭な精神力、そして何があっても決して揺らがない決意がなければムリだろう。それをフィーゴに期待するのは少々酷というものだ。もっと聡明で、もっとカリスマ性のある人物でなければ、ここまで金と権力に魅入られたFIFAの改革は不可能だと思う。

そして、残念ながらそんな人物は、現時点では存在し得ないのだ。