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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

ガラケーはこの先生きのこる事ができるのか論。

雑記 先生きのこる論
ガラケー終了のお知らせ。

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下記記事(元々のソースは日経新聞)によると、従来型携帯電話(以下ガラケー)は、2017年をもって生産されなくなるとの事。

www.gizmodo.jp

 

一時期はパイオニアやケンウッドなど、「え?携帯電話?」と言いたくなるようなメーカーですら作っていたガラケーではあるが、スマホシフトのこの世の中、NECPanasonicといったおなじみのメーカーも、スマホからはほぼ撤退状態になり、残った日本のメーカーは限られたものとなってしまった。

そもそも、日本ではiPhoneのシェアがとにかく高く、IDC調べによれば47%弱がiPhoneだというから、他のメーカーも大変である。

最近では格安スマホにも押され、料金面でのアドバンテージを保てなくなってきているガラケーではあるが、そもそも作られなくなった理由はそれだけではないと自分は思う。

 

ガラケーは作るのが面倒。

以前、ちょっとだけ携帯電話を製造する工場で働いたことがあった。

携帯電話は、小さな部品を人の手で組み立てるのだが、それはベルトコンベアによる、いわゆる流れ作業だ。

数十メートルの長いベルトコンベアの両側に人が立ち、ちょうど子供が使う食器のような、区切りのついた箱に入って流れてくる部品を、決められた位置で決められたように組んでいく。

スマートフォンの場合、そのラインに15、6人ほどいれば作ることが出来る。一人あたりの作業は本当に単純なものなので、30秒〜1分程度。つまり、最大でも15分で1台生産できる計算だ。

だが、これがガラケーとなると話は変わってくる。

ガラケーは部品点数が多い上に、スマホより小さい部品が多い。さらに、ヒンジがあったりボタンがたくさんあったりで、構造も複雑である。そのため、24、5人いないと作ることが出来ない。つまり、一人あたりの作業時間がスマホと同じであったとしても、1台作るのに25分程度かかってしまうのだ。

しかも、ディスプレイ部分と操作キー部分のつなぎ合わせや、サブディスプレイの取り付け、更にはハンダ付けなどの作業もあって、スマホより複雑なスキルを要する場合が殆どで、つまりは失敗によるロスも生まれやすい。

つまり、市場的にはもう成長が見込めないジャンルなのに、作るのは面倒で、しかも生産に時間がかかるということは、その分人件費もかかるということなのだ。

たしかに、需要の問題もあるのだろうが、供給側の都合もあって、ガラケーは作られなくなっていったのである。

 

ガラケーを待つ未来は?

かつては日本の技術の粋を集めた間のあるガジェットだった携帯電話。

iPhoneが初めて発売された当時も、搭載されている機能や部品、そして「電話でできること」は、遥かに日本の携帯電話の方が多かったし、優れていた。

だが、次から次へと新しい(しかもいらない)機能を付け足していった結果、どんどん生産難易度は高くなり、そして使う側に求められる知識も増えていった。あの時代の携帯電話には数百ページにもわたる「取扱説明書」がついていたのだが、読んでいた人はどのくらいいただろうか?

結局、せっかく搭載された「新機能」は、使われないものも多かった。つまり、日本の携帯電話メーカーは、使われもしない機能を搭載するために、何人もの人を雇い、難しい生産工程の携帯電話を作り続けてきた事になる。

現在では、以前ほどの高スペック端末や新機能満載のガラケーは作られなくなった。

「ガラホ」などという、Androidガラケーのアイノコのような携帯電話がauからリリースされたが、あれはガラケーの最大の武器である「料金の安さ」がスポイルされてしまっている。

japan.cnet.com

本当に、2017年に全メーカーが生産を終了するのであれば、ガラケーを待つ未来は「無い」としか言いようがない。

 

選択と集中。あるいは…

現在の「電話をかける・受ける」という機能に特化しつつあるガラケーの姿は、「携帯電話」に求められるシンプルな姿そのものなのかもしれないと、個人的には思う。そして、世の中には、そのシンプルな機能だけを求める需要が一定数ではあるが存在することはするのだ。

メーカーは、今回の決定で「選択と集中」をしているつもりなのだろう。だが、実のところ、一部のユーザーは「選択すること」すら奪われることになるのだ。そして「ガラホ」のような「ガラケーの皮を被った、スマホ料金体系の携帯電話」が、そういうユーザーが唯一選べる道となるのだ。

これで幸せになるのは誰なのだろうか?

もちろん、APRU(加入者一人あたりの売上)が上がるキャリアだけである。