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自分用備忘録的な何か。

未来のサッカーって多分こんなの、というハナモゲラ考察。

ラッキングシステムの面白さ。

今シーズンからJリーグに取り入れられた新しい試合分析システム「トラッキングシステム」

下記のスポーツナビの記事に詳しい説明が載っているが、重要な部分を引用すると…

このシステムは、軍事技術のミサイル自動追尾システムを応用したもので、メインスタンドに設置された2台のカメラが、選手やボールをトラッキング(追尾)し、1秒ごとに25フレームの細かさで、ピッチ上のそれぞれの座標を取得する。そして、この座標を元に、走行距離やスプリント回数といったデータが計算される仕組みになっている。

 ということらしい。元々は軍事技術だったわけだ。

sports.yahoo.co.jp

このトラッキングシステム、海外リーグ等ではかなり前から取り入れられていた。

自分も、ドイツW杯の際にフランスに旅行に行っていたのだが、そのEuroSportsの中継では、すでにトラッキングシステムが使われていた。各チームの中心選手の走行距離などを比べて、試合後1時間以上にわたって検証番組をやっていたのを見て、「さすが本場は違う」と感心したものだ。

それが、やっと今シーズンのJ1リーグでも取り入れられた。

これにより、 各選手・チームの走行距離、スプリント回数などがJリーグの公式サイトで手軽に見られるようになり、試合を振り返る際の指標が増えた。

また、このトラッキングシステムを使った新しい試みとして、「LIVEトラッキング」というものもある。

LIVEトラッキングは、下記画面のように、実況とアニメーションで各選手やボールの動き、データをリアルタイムで確認できるコンテンツで、毎節1試合が対象試合に選ばれる。 

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 ※LIVEトラッキングの画面

さらに、各個人の詳細データやヒートマップも確認でき、見ていて非常に興味深い。

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※LIVEトラッキング個人詳細データ画面

こういうシステムが取り入れられたのは非常に良いことだと思うし、今やあらゆるコンテンツは、TV放送だけで楽しむ時代ではなくなったわけで、Jリーグのこの試みは非常に意欲的で面白いものだと思う。

 

90年代に考えられていた未来のサッカー。

大学時代に読んだサッカーマガジンか何かの記事に、未来のサッカーを予想した特集があった。さすがに手元にその雑誌は残ってないのだが、結構興味深い事が書かれていたので、今でも覚えている。

 

まず、戦術面では、バスケットボールやハンドボールのように、サッカーの戦術はより緻密な進化を見せるだろうと書かれていた。

当時は90年代半ばで、イタリア勢を中心としたプレッシングサッカーが極まっていた時代でもあった。つまり、戦術的に拮抗した試合になると膠着状態を打破することが出来ず、面白みのない守備的な内容になることが多かった時代だ。その予想記事では、よりその傾向が強まると考えられていたわけだ。

実際には、90年代後半のジネディーヌ・ジダンや、現代のクリスティアーノ・ロナウド、そしてリオネル・メッシのような、一人で守備戦術を崩壊させる事の出来る選手の出現や、スポーツ医学の進歩により、よりアスリート的な能力を持った選手達の登場によって、サッカーの試合はよりダイナミックになった。

その反面、そういったアスリート能力の高い選手を使い、ジョゼ・モウリーニョの様な緻密なカウンター戦術を使う監督も現れ、ある意味サッカーマガジンの未来予想は当たったといえる。

だが、記事全体に漂っていた「サッカーはよりシステマチックになって、つまらない方向に進むだろう」とならなかったのは、サッカーにとって良いことだったと言っていい。

 

それと、フィジカルコンタクトが増えることにより、選手はプロテクターのようなものを付けるようになるのではないかと予想していた。だが、これは今のところ外れている。選手によって、例えばペトル・ツェフのように個人でつけている人もいるが、義務付けられるようなことはなかった。

 

さらに、TV放送ではデジタル化が進み、いつでも試合中のスタッツが見られ、好きなシーンを巻き戻して、しかも好きなアングルで見られるようになると予想していた。アングルはともかく、スタッツや好きなシーンを巻き戻してみるというのは、スカパーオンデマンド等のアプリで実現している。

 

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Jリーグオンデマンドのアプリ画面

と、まあ90年代に予想されていた未来のサッカーやサッカー中継は、半分当たって半分外れたといえるだろう。

 

未来のサッカーはどうなるのか。

では、さらに未来のサッカーはどうなるのだろうか。

 

まず、ボールが進化することは確実だ。下記の記事では、すでに実用化されているスマートボールについて書かれている。

www.soccer-king.jp

そのスマートボールは、ボールの内部にチップが仕込まれており、ボールの速さ、弾道、回転などのデータを計測できる。そう遠くない未来に、プロの試合でも取り入れられるのではないか。

ラッキングシステムとスマートボールが同時に使われれば、今までより更に詳細なデータが見られるようになる。例えば、シュートの際のキック力の強さや、選手のタッチの柔らかさなども数値化することが出来るのだ。

更に、現在のゴールラインテクノロジーも、スマートボールがあれば、もっと小規模な投資で導入可能になるのではないか。ボールにチップが仕込まれていれば、ゴールラインを割ったことを判定するのは簡単だと思われるからだ。問題は、耐久性ということになるだろう。

 

スポーツ医学の進歩により、選手寿命もより伸びるのではないかと期待できる。いまでも、下記記事にあるように、30代後半までプレーする選手は珍しくは無くなった。

allabout.co.jp

サッカーは他のスポーツに比べると選手寿命が短いスポーツだが、それでも以前に比べると随分と長くトップレベルでプレーできる選手が増えたと思う。

 

戦術的な進化は、正直言って予想も出来ないが、90年代のサッカーマガジンが予想したように、バスケットボールやハンドボールのような緻密な戦術化という可能性は残っている。

ただ、アメフトのように、攻守で全く違った戦術を見せるようになるかというと、それはサッカーという攻守一体の競技の性格上、有り得ないと思われる。

ひょっとしたらタイムアウトやビデオ判定が導入される可能性も無いこともない。だが、英国4協会を中心とした国際サッカー評議会が、そういう改革をすぐに行うとは思えないだけに、導入されるとしても相当先の話になるだろう。

 

いずれにせよ、現代のサッカーは、すくなくとも90年代に予想されていたよりは、ずっと面白くなっていると断言できる。そして、未来のサッカーは、きっともっと面白くなっているだろう。

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