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自分用備忘録的な何か。

「◯◯人は、☓☓しかしない」とかそういうの、もうやめにしないか?

東京と田舎ですら違う。

最近、というより、以前からずっと自己啓発本的なもののタイトルで定番になっている、「◯◯人は☓☓しかしない(していない、持っていないでも可)」というタイトル、いつ本屋で見かけても違和感を感じていた。

確かに、欧州など、特に北欧とかフランスとか、イメージ的にスローライフをおくっている感じのライフスタイルには、せせこましい国土で忙しい生活をしている日本人からすれば、羨望の的なのかもしれない。

だが、だからといって、そのライフスタイルを日本で真似してみたところで、本当に快適に生活していけるんだろうか?と、自分は思うのだ。

自分は、東京から遠く離れた田舎に住んでいるが、以前は東京に住んでいたこともある。その時と今とのライフスタイルを比べてみると、驚くほど違う。

まず、よくある「田舎でのんびり生活」なんてものはそうそうない。田舎だって忙しいのだ。

物価が安いと思っている人もいるけど、そこまで極端には変わらない。確かに家賃は安いかもしれないが、自分の住んでいる町では車がないと生活していけないため、その購入費(ローン)とか、維持費だってかかる。その金額はバカに出来ない。

オマケに仕事が無い。募集もロクなものがないし、給料も安い。その割に自分の町は赤字都市なので市民税が高い。

同じ国の中でさえ、東京と自分の住んでいるような田舎の町では、似たようなライフスタイルをおくることすら困難なのだ。両方に住んだことのある自分は、そう感じる。

 

はっきりと感じた文化の違い。

生まれて初めての欧州旅行は、新婚旅行で行ったフランスのパリだった。

日本から15〜6時間ほど飛行機に揺られて、ようやく辿り着いたのは現地時間の夕方だった。だが、とても夕方とは思えないほど明るかった。まるでまだ真っ昼間のような明るさだった。

道にはところ狭しとオープンカフェの椅子が並べてあり、そこでフランス人がのんびりお酒を飲んだり、食事をしながら談笑していた。テーブルにはドリンクしかないのに、ずっと話している人もいた。実にのんびりである。こっちではそれが当たり前なんだろうか。

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※実際に撮影してきた写真。これで20:00時近くである。

その後、自分たちが泊まるホテルの周りを少し散策した。そんなことをしているうちに夜の9時をまわってしまったのだが、まだ全然明るい。日本で言えば、ようやく夕方になり始めたかな?という感覚だ。

自分は、この環境が、日本のようなせわしなさを生まない源泉であると感じた。

日本に住んでいると、どうしても夕方になり暗くなってしまうと、急いで帰ってご飯を食べて、お風呂に入って次に日に備えて寝なければ、という強迫観念に駆られてしまう。少なくとも自分はそうだった。

勿論、当時のフランスの失業保険の充実などの違いもある。当時のフランスは3ヶ月以上働いて失業すると、1年間無条件で失業保険が貰えたらしい。なので、適当に働いて、バカンスのために辞めて失業保険を貰っている間にのんびり次の仕事を探すという事が、普通に成立していたらしい。今ではどうかは知らないが。

率直に言ってしまえば、「生きることに急がなくていい国」という実感を抱いた。それが、生まれて初めての新婚旅行の感想だった。勿論、個人の感想なので、間違っているかもしrないし、いい所しか見ていないからそう感じたのかもしれないが、とにかく「これは文化そのものがまるで違う」と感じたのだ。

 

「◯◯人」は、日本に住んでいない。

そもそも、日本に住んでいなかったり、来たことのない人のライフスタイルを真似したところで、日本ではかえって窮屈な生活になってしまうのではないか、と思う。

東京と田舎でさえ、相当の開きがあるのだ。ましてや遠く離れた外国のライフスタイルをそのまま日本に持ち込むのは、その人の努力だけでなく、周囲の人の見えない協力も必要だろう。

日本人には、日本人なりのライフスタイルがある。この狭い国土の中で、日本人は長い時間をかけて今の生き方を構築してきたのだ。

それ以外の生き方が出来ないと言っているわけではない。ただ、まるで文化の違う国の人の生き方に憧れるあまり、自分を無理やり変えなくてもいいんじゃないか。参考にするのは大いに結構だが、他人に見えない協力を強いるような生き方を選ぶ必要はないのではないかと思うのだ。

「スローライフ」 

いい言葉である。

だが、例えば、田舎に移住してスローライフをおくるためには、自分にそれなりの覚悟と蓄えが必要だ。本をサッと読んだくらいでは、そんな夢の様な生活は手に入らないということは、心に留めておくべきだろう。

田舎だって大変なのだ。

たぶん、外国だって大変だと思う。