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自分用備忘録的な何か。

で、東芝のあれは粉飾決算って言わないわけ?

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いい加減にしろコンプライアンス。

東芝の「不適切な会計処理」のニュースを見る度に、よくニュースで言われる「コンプライアンスを守るという強い気持ちが云々…」という感じの表現、自分としては気になって仕方ない。というより、この手の話題が出る度にずっと引っかかっていた。

そもそも「コンプライアンス」っていうのは、Wikipediaから意味を引用すると…

企業コンプライアンス(きぎょうコンプライアンス、corporation compliance)とは、コーポレートガバナンスの基本原理の一つで、企業が法律や内規などのごく基本的なルールに従って活動すること。

ということで、よくよく考えてみるとごくごく当たり前のことなのである。

だが、世の中の企業には「コンプライアンスを徹底を最重要課題に挙げ」などと、それがまるで社会に対するアピールポイントであるかのような文言を、ウェブサイトに掲げている所も多い。

法律や社会規範を守ることが特別なことなのだろうか? どうしてそんなことをいちいちアピールしなきゃならないのだろうか。それが自分は不思議で仕方ないのだ。

 

普通の人に例えてみよう。

例えばこれを、企業ではなく一個人に置き換えてみると、途端に違和感が増す。

「私はクルマを運転するときは交通ルールを守ることを心がけています」

どうだろう。「そんなの当たり前だろ」と、突っ込みたくならないだろうか。企業が「コンプライアンスを守ります」と言っているのは、普通の人がこんな感じのことを周りに宣言しているのに等しいのだ。

中には、どう考えても法定速度では不可能な距離を短時間ですっ飛ばし、「いやー、俺◯◯から10分でここまで来ちゃったよ〜」なんて自慢する、どうしようもない人種もいることはいるが、普通の人にとっては交通ルールを守るなんて、いちいち他人に宣言しなければならないものではないはずだ。

なのに、企業がコンプライアンス徹底宣言をすると、何故かクリーンなイメージがまとわりつく。そんなことは言うまでもなく当たり前で、他に社会貢献だとかもっとアピールしなきゃならないことがあるのにもかかわらず。

 

東芝はもうおしまいなのか。

結局のところ、今回の東芝に限らず、世の中のコンプライアンスをアピールする大部分の企業は、自らの手が汚れていることを知っているからこそ、あえて社会に対して清廉潔白であることを宣言したがるのではないだろうか。

今回、東芝は歴代社長の「チャレンジ」などの見えない圧力で、発電、エレベーター、半導体、家電、医療機器、インフラ事業と、殆どの部門で利益の付替えや損失の先送りなどの「テクニック」を駆使して過大計上、水増しをした。

普通に考えれば、これは「粉飾決算」なんじゃないかと思ってしまうのだが、元々ないところからひねり出したものではないので、「粉飾」とは表現されないのだろう。取ってつけたような理由であるが、世の中そんなもんなのだ。

思い出してみて欲しい、2011年に粉飾決算をしたオリンパスの事を。

あれだけ世間を騒がせたオリンパスだったが、「特定注意市場銘柄」に指定されるだけで、その後3年監視された後に何事もなかったかのように上場維持に戻っている。もっと少額の粉飾決算をしたライブドアが、市場に与えたインパクトも大きかったせいか、あっという間に上場廃止になったのとは対照的である。

東芝の場合、インフラなんかも手がけている企業なので、きっともっと手厚く守られるだろう。逮捕者が出るかどうかは不明だが、やっていることは殆ど粉飾みたいなもんなので、何人か罰せられる可能性もあることはある。だが、東芝という会社自体は、きっとなんだかんだの理由で保護されるのは間違いない。

結局のところ、東芝ほどの歴史ある大企業が傾くような事になれば、国としても困ることになるだろうし、日本経済に与えるインパクトもあまりにも大きいので、今はうまい落とし所を探しているという事なんだろう。

今回、おそらく東芝は信用を一時的に失うだろうが、経営陣を刷新して、数年すれば普通に立ち直っているだろう。そして、またコンプライアンスアピール宣言をしれっとしているに違いないのだ。