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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

日本vs韓国 じっくりマッチレビュー 東アジアカップ2015

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特別な試合。

世の中には、特別な試合というものがいくつかある。

例えば、バルセロナとレアル・マドリーのクラシコや、マンチェスター・ユナイテッドとリバプールのナショナルダービー、あるいは、インテルとユヴェントスのイタリアダービーなどだ。

いかに、東アジアカップという、わりとプライオリティの低い大会での対戦であっても、日韓戦にだけは負けられない。両チームともそう思っているだろうし、見ているファンもそう思っている。

そういう意味では、日韓戦はアジアのクラシコと言っても過言ではないだろう。

通算成績では大きく水を開けられている日韓戦だが、日本サッカーがプロ化した90年代以降では、かなりいい勝負をしている。そして、ザッケローニ監督時代から数えて5年間、日本は韓国に対して負けていない。

初戦の北朝鮮戦を、衝撃的な逆転負けで落としてしまった日本代表ではあるが、それでも日韓戦となれば話は別である。

そんな東アジアカップ2015第2戦、韓国戦に臨むスタメンは以下の通り。

GK
12 西川周作(浦和レッズ)

DF
3 太田宏介(FC東京)
5 槙野智章(浦和レッズ)
6 森重真人(FC東京)
21 遠藤航(湘南ベルマーレ)

MF
7 柴崎岳(鹿島アントラーズ)
8 藤田直之(サガン鳥栖)
16 山口蛍(セレッソ大阪)

FW
9 永井謙佑(名古屋グランパス)
10 興梠慎三(浦和レッズ)
13 倉田秋(ガンバ大阪)

日本代表の誇りをかけて、まさに絶対に負けられない、いや、今大会の優勝という結果を持ち帰るのであれば、絶対に勝たねばならない試合が始まる。

 

押し込まれた前半。

試合開始当初から、日本はライン設定がやや低めになっていた。プレッシングに行くスタートラインも低めで、ある程度韓国にポゼッションを明け渡すような展開になる。これは、先日の北朝鮮戦で出だしからハイプレスをかけて、後半消耗したことに対する反省の意味も込められているのかもしれない。

韓国は韓国で、前線に長身のキム・シヌク(198センチ!)を配置して入るものの、単純にボールを蹴ってくるのではなく、丁寧に繋いでサイドにボールを運び、そこからのコンビネーションで日本を崩そうという意図が見られた。

押され気味の日本は、前半の15分にキム・ミヌ、20分にはチョン・ウヨンにミドルシュートを許すが、枠をそれたり西川がしっかりとキャッチするなどして、失点は許さない。

だが、前半27分、韓国が右から上げたクロスボールに、キム・ミヌがヘッドで合わせるが、競り合った森重の手にボールが当たってしまい、PKを取られてしまう。あの場面は、森重に手で防ごうという意図は見られなかったが、あれだけはっきり当たってしまえば、PKは取られてしまうだろう。このPKをチャン・ヒョンスがしっかり決めて、韓国が先制する。

その後も、31分にはペナルティエリア左手前でFKを与えてしまい、これをチョン・ウヨンが直接狙ったが、わずかにポストの左に外れた。

そして、ようやく日本にもビッグチャンスが訪れる。

前半39分、倉田がFKのこぼれ球を拾い、山口螢にパスを出す。エリア手前でボールを受けた山口は、思い切り右足を振りぬいて見事にゴール左にミドルシュートを叩き込んだ。山口螢はこれが代表初ゴール。

正直いって、前半はずっと劣勢を強いられていて、殆どチャンスらしいチャンスが無かったので、少ないチャンスをきちんと得点に繋げられたのは本当に大きい。

不思議なもので、得点が入ると日本のパスが途端に繋がりだし、幾つかのチャンスを作ったが、前半はこのまま両チームとも追加点は奪えず、タイスコアで終えた。

 

出足が早くなった後半。

後半が始まると、やや日本がプレッシング強度を強める。ハリルホジッチ監督の指示だろうか、ボールを奪いに行くライン設定も高い位置になったように思える。 

そして、その勢いのままに後半最初のチャンスが日本に訪れる。

後半11分、柴崎が蹴ったFKのこぼれ球を山口螢が拾い、エリアの外からシュートを放つが、これは枠の上に逸れてしまう。

後半23分には、韓国がFKを獲得し、チョン・ウヨンからキム・ギヒが折り返したボールをイ・ジェソンがヘディングシュート。これはクロスバーに当たり弾かれたが、こぼれ球をイ・ヨンジェが右足ボレーで狙う。が、枠を逸れて日本は事なきを得る。

その直後の後半24分。ハリルホジッチは、永井に代えて浅野拓磨をピッチに送り込む。

さらに後半30分。興梠に代えて宇佐美貴史を投入する。これにより、浅野がトップに入り、宇佐美が左サイドにスライドする。

そして後半43分には倉田に変えて川又堅碁を入れ、浅野が再びサイドにスライドし、川又はトップに入る。

ここからは、日本が押し込んで韓国が跳ね返す展開が続くが、残念ながらチャンスを作り出すことはできす、2年ぶりの日韓戦は1-1のドローに終わった。

 

 

最後までサバイバルは続く。

この結果により、今大会での日本の優勝の可能性は消えた。

それでも、今大会は国内組の見極めを兼ねた大会でもあるし、そういう意味では、なでしこジャパン同様、選手たちにはサバイバル的な状況なわけであって、試合前の状況がどうあろうが、次の中国戦を消化試合にする余裕など無い。

海外組が戻ってくれば、今大会に呼ばれた選手たちの多くが、代表には呼ばれなくなるだろう。

だが、前回大会では柿谷曜一朗や山口螢が活躍し、その後に代表定着を果たした。そういう意味では、国内組にとっては狭き門ではあるが、A代表定着という目標を手にするためのチャンスでもあるのだ。

そんな事、いちいち言われなくても選手たちは重々承知の上で戦っているはずだ。

武漢は、決してサッカーをする上でいい環境とはいえない。そして、同じ会場での連戦ということで、ピッチ条件も悪くなる一方だ。だが、それでも選手たちには最後まで諦めず、魂のこもった戦いを見せてもらいたい。