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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

レトロゲーム回顧録その38 スーパースターフォース 時空暦の秘密

ゲーム レトロゲーム レビュー
真のスターフォース

1980年代。ファミコンがブームになり、当時の小学生はコロコロコミックや少年ジャンプなどから発信される新作ゲームソフトの情報に色めき立っていた。

そんな中でも、ドラクエ以前のファミコンゲームの王者は紛れも無くハドソンだった。コロコロとの強力なタッグにより、子供の心をがっちり掴んでおり、なおかつ質が高い大作ソフトを矢継ぎ早にリリースしていた。

中には「忍者ハットリくん」のような微妙な作品もあったが、後にキャラバンシューティングシリーズとして発展していくことになる「スターフォース」と、それに派生する「スターソルジャー」シリーズは、ハドソンを代表するSTGとして歴史に名を残すことになる。

だが、すっかりハドソンのゲームと思われがちなスターフォースだが、元々はアーケードでリリースされていたテクモ(当時は帝国管財。略してテーカン)製のゲームの移植版である。

スターフォースのヒットを受けて、ハドソンでは「スーパースターフォース」という開発コードネームで続編が作られていた。だが、同時にテクモも同名のゲームを開発していた。それが「スーパースターフォース 時空暦の秘密」だ。

スーパースターフォース

スーパースターフォース

 

 

 

時をかけるラルフ。

このゲームはただのSTGではない。

まずは普通のSTGとしてプレイする上空エリアがある。自機であるネオ・ファイナルスターが発射する弾は、前作同様地上・空中の区別なく破壊が可能であり、出現する敵も前作で見たことのあるような物が多い。

前作と全く違う点もいくつかある。例えばスコアだ。このゲームではスコアは「タイム」と名前が変わっていて、実はお金の代わりである。そう、このゲームには買い物が存在するのだ。

そして、ステージも一部ボスがいる面を除いてループ構造になっている。前作のように一定数の敵を倒せば自動的にエリアが終了するわけではなくて、ステージ上にあるワープゾーンを使って別のステージへと移動していかなければならない。どうでもいいけど、この時のエフェクトはやたら格好いい。

ちなみに、サブタイトルにもある通り、今作はタイムトラベルがテーマになっている。なので、ステージにもそれぞれ年代が設定されている。その数は全部で8つ。前作と比べて減ったと思われがちだが、そもそも前作は殆ど代わり映えのしない大陸に、色や形の違う地上物が敷き詰められていただけなので、むしろボリュームは今作の方が増している。

上空エリアの特定のポイントで別の年代に影響を与える条件を満たすと、該当するステージの地上エリアへと入ることが出来るようになる。そこからこのゲームはアクションアドベンチャーになる。

パイロットのラルフを操り、ゼルダの伝説のようなステージを探索し「時の秘石」を探す。所々にはお店があってアイテムを買ったりも出来るのだが、例の「タイム」はラルフの体力にもなっているので、無駄遣いをするとすぐ死ぬ。死んでも上空エリアに戻されるだけなのだが、地上エリアでタイムを稼ぐことは出来ないので、無意味な死はプレイ時間が伸びるだけに繋がる。

 

 

スターフォースとゼルダを足して割るのを忘れた。

このゲーム最大の問題点は、この謎解きがほぼノーヒントであることだ。上空エリアで地上エリアへ入るための条件も、地上エリアでどの壁が爆弾で破壊できるのかも、そもそも時の秘石がどこにあるのかも、さらにはそれよりも重要なアイテムである例のアレ(100万点のやつ)を取るための方法も、ゲーム内では基本的に何一つ明かされない。

一番の問題は、これだけ時間のかかるゲームデザインであるのにもかかわらず、パスワードなどの継続要素が実装されていないことだろう。ゲームオーバーになってもタイトル画面で普通にスタートすればそれまでのアイテムと進行状態を引き継いだ上でステージ1から再スタートできるが、これではファミコンの電源をずっと入れっぱなしにしておかなければならない。

地上エリアのステージデザインを見ていると、明らかにゼルダの伝説の影響が見て取れるし、ただのSTGに終わらせたくないという開発陣の意気込みは、たとえば敵が時代を遡るに連れて攻撃方法を変えてきたりするところにも現れている。

裏ワザ・隠しキャラブームだった時代背景から、いろいろな隠し要素を散りばめたかったのも理解は出来る。だが、本作はそれらをゴチャッとひとまとめにしただけで、ブラッシュアップして仕上げるところまでは至らなかったとしか言いようが無い。

はっきり言ってこのゲームは、攻略本無しでクリアするのには相当な根気が必要になる。そして、幼いころの自分はそんな根気は持ち合わせていなかった。友達から借りて遊んだのだが、何がなんだかわからずすぐ返してしまった。後にもう一回借りた(というより、くれた)時に攻略本片手にチマチマ進めてようやくクリアした時は、達成感よりもなにかどっと疲れが出た記憶がある。

たとえばSTG部分は前作のように純粋に爽快感を楽しめるようなデザインにして、買い物要素は地上エリアだけでまとめられなかったものだろうか。タイムを稼ぐために同じエリアで稼ぎ続けるという要素は、素晴らしかった前作の良さをスポイルしてしまっている。

地上エリアだって、もっと敵の配置を工夫してゴリ押し前提ではなく、テクニックで切り抜けられるようにしたり、爆弾で破壊できる壁はグラフィックスを変えてみたりしただけでも随分と違った印象になったはずだ。

STGとアクションアドベンチャーの融合というアイディアは面白かった。ただ、それを活かすだけの力と、おそらくは時間が足りなかったのだろう。

名作スターフォースの続編を名乗るには、少しばかり荷が重すぎたゲームだった。