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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

ハリルホジッチ監督のスキンヘッドの通訳、樋渡 群氏は何者か。【修正版】

サッカー 日本代表
スキンヘッドの通訳。

現日本代表監督であるハリルホジッチ氏は、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身なので、てっきりボスニア語とかセルビア語を話すのかとおもいきや、フランス語圏での暮らしが長く、現在はフランス国籍だということで、日本サッカー協会(以下JFA)が用意した通訳はフランス語を話せる人物だった。

その人物とは、スキンヘッドが特徴的な、樋渡 群(いわたし ぐん)氏だ。

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いままでの日本代表監督の通訳は、その在任期間中はあまり表立って目立たない存在だった。

唯一の例外が、フィリップ・トルシエ監督の通訳を務めたフローラン・ダバディ氏で、彼はそのルックスや、映画雑誌の編集者が本業という異色の経歴から注目される存在になっていた。トルシエ監督が日本を離れてからも日本で活動を続けている。

 

通訳としては異色の経歴を持つ樋渡氏。

今回、ハリルホジッチ監督の通訳を務める樋渡氏は、これまでのどの歴代通訳よりも濃いサッカー経歴の持ち主だ。JFAアカデミー福島のパンフレットのPDFにも書いてあるが、彼はJFAアカデミーの女子U-18の監督を務めていた人物なのだ。

このPDFからプロフィールを抜粋すると 

元パリサンジェルマン U12 監督

フランスサッカー協会公認ライセンス保持

JFA 公認 A 級ライセンス保持

ということで、JFAのA級(一番上はS級)のみならず、フランスサッカー協会のライセンス(グレードは不明)を持ち、パリ・サンジェルマンの育成年代での指導経験もある。一部情報では、フランス2部リーグでプロ選手の一歩手前までいった実力の持ち主であるらしいが、このあたりは出典がネットの書き込みレベルなので、真偽不明である。

下記のサッカージャーナリスト川治良幸氏の記事によると、大学卒業後に単身フランスへ渡り、フランス語とサッカーの指導を学んだのだそうだ。こういうところからも、なかなかアグレッシブな決断力の持ち主のようである。

bylines.news.yahoo.co.jp

 

指導経験があることによるメリット。

これまでも、ジェフ時代のオシムの通訳の間瀬氏や、ザッケローニの通訳だった矢野氏のように、退任後に指導者を目指すという人物はいた。だが、通訳に就任する前から指導経験、それも海外での指導経験がある人物というのは初めてである。

サッカーの指導というものは、たとえばコーチ任せでもOKのトレーニングから、ディテールが非常に重要な戦術的な指示まで様々だ。そういう意味では、単に言語に堪能というだけではなく、サッカーの指導のメソッドを学んでいる樋渡氏が通訳を務めることは、ハリルジャパンにとっても非常に心強いことである。

やはり、育成年代とはいえ、サッカーの指導方法を知っている人とそうでない人とでは、選手に伝える際の意訳の仕方にも違いが出てくるだろうし、監督の意図を汲む能力にも差が出てくるのは間違いないからだ。

実際、下記のハリルホジッチ監督就任会見は生で見ていたのだが、ハリルホジッチが(通訳しやすく?)細切れに話していたことを差し引いても、非常にわかりやすい通訳ぶりで感心した。

www.youtube.com

というわけで、これまでのどの歴代通訳とも違った異色の経歴を持つ樋渡氏であるが、この通訳を務める期間だけでなく、その後のキャリアにも非常に期待ができる人物であるといえるだろう。

 

通訳から名監督へ。

通訳から指導者になり、世界的に有名になった人物の代表例といえば、なんといっても現チェルシー監督のジョゼ・モウリーニョだ。

モウリーニョはプロとしてのキャリアを持たない。

彼は、イングランドのボビー・ロブソンが、スポルティング・リスボンの監督に就任した際に通訳に選ばれた。その時にロブソンの信頼を勝ち取り、ロブソンがポルトやバルセロナの監督になった時にも通訳として同行し、ロブソンのトレーニング・メソッドを学んだ。ロブソンがバルセロナを退任すると、後任のルイス・ファン・ハールのアシスタントコーチを務めることになる。

その後、母国ポルトガルにてベンフィカやウニオン・レイリアの監督を歴任した後に、ポルトの監督に就任。国内タイトル、UEFAカップを瞬く間に獲得し、その翌年には誰もが驚いたUEFAチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げ、世界的な監督の仲間入りを果たした。

そして、チェルシー、インテル、レアル・マドリーと、世界の名だたるチームの監督を次々と務め、そのいずれのチームでも数多くのタイトルを勝ち取るなど、現在でも世界最高の監督のひとりとして知られる。

樋渡氏にも同様のキャリアが待っているとまでは言わないが、まずは、ハリルホジッチ監督の求めるトレーニング・メソッドを、選手に淀みなく伝えることに全力を注いでもらって、それが終わった暁には、日本サッカーに指導者として貢献してもらいたいと思う。

なんといってもまだ37歳。

彼が日本のモウリーニョになる日は来るのだろうか?

来てほしいなぁ…