Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

【夢】クズの惑星

※見た夢を脚色したものです。何言ってるかわからないかもしれませんがご容赦下さい。

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目が覚めると、暗い部屋の中にいた。

何もない部屋だ。何の音もしない。

普通に生活していたら、なにかしらの機械音とか環境音が聞こえるのだが、全くもってなにも聞こえない。完全な静寂である。

目が慣れてきて見回すと、部屋の中心に1つのテーブルがあった。よく見るとそのテーブルの上に何かガラスのペトリ皿のようなものが置いてある。テーブルというより、円柱の柱をテーブルくらいの高さに切り取ったような台だ。

立ち上がり、近づいてみるとペトリ皿の上にはいくつか丸い物体が置いてあった。なんだろう。乳白色の丸い物体。触ってみると固い。匂いをかいてみると、何の臭いもしない。でも、直感的にこれは食べられそうにないと心が告げていた。

台の上をよく見ると一箇所だけ穴が空いていた。穴は台の下のはるか先までつながっているように思えた。何のための穴なんだろうと思いながら、他の丸い物体を触っていると、一つだけむにゅっとした感触のものがあって面食らった。しかも、なんだか湿っている。

驚いて思わず声を上げ、そして台にある穴に捨ててしまった。手にまだあの丸い物体からでた粘着質のなにかがくっついている。気持ち悪いのでズボンで拭った。匂いをかいてみると生臭い。なんだろう。卵か何かだったんだろうか…?

次の瞬間、穴の中でピチャっと音がしたかと思うと、シュッという音とともに壁の一部が開いた。扉か? とりあえず、ここにいても仕方ないので、進むことにした。

扉をくぐるとすぐまたシュッという音がして壁になった。

そして、また円柱形のテーブルと、少し大きな皿が置いてあった。皿の上にはいくつかの花のようなものが並べてあった。

白かったり赤かったり黄色かったり、綺麗な花の中に一つだけ、しおれて茶色になっているものがあった。そしてテーブルにはまた穴がある。

これはなんだ。この中から1つ正解を選んで捨てれば次の部屋への道が開けるということか。

とりあえず、しおれた花を穴に捨てる。すると、またシュッと音がして次の部屋への扉が開く。なるほど。そういうことか。

なんでこんなことになったのかは知らないが、とにかくテーブルの上にのっているものから、正解と思われる物を選んで捨てれば次の部屋へと進める仕組みなんだ。

もし、間違えたらどうなるんだろう? ひょっとして一生閉じ込められたままなのか? そう思った次の瞬間叫んでいた。

「おいっ! どういうつもりだ!」

だが、返事はなかった。

とにかく次に進もう。いつか出口に出られるかもしれない。

次の部屋では虫がのっていた。蝶々だ。だが、1匹だけ蛾が混じっていた。茶色くて目玉のような模様のある蛾だ。まよわず蛾を選び、捨てた。

次の部屋ではカブトムシやコガネムシに混じってゴキブリがいた。はっきり言って触りたくなかったが、生き残るためだ。勇気を出して掴みとり、穴に捨てた。

そんな事をなんどもなんども続けた。

気がついたのは、部屋を進むたびに選択肢の数が減っていく事だ。最初は10個以上あったのに、部屋を進むたびに9、8、7と減っていった。そう考えると、次の部屋が最後のはずだ。ようやくこの馬鹿げたクイズみたいなものが終わる。そう思って扉をくぐった。

いつものようにシュッと扉が閉まると、なぜか今までの部屋より一際暗かった。だが、今までとは決定的な違いがある。気配を感じた。人の気配だ。

「よくここまで来たね」

くぐもった声がそう言った。

「お前は誰だ。このふざけたクイズを考えたのはお前か?」

湧き上がってくる怒りを抑えつつ、聞きたいことを素直に聞いてみた。

「そうだよ。でも、残念ながらこれはクイズじゃないんだ」

なんだと? クイズじゃない? 

「クイズじゃなきゃなんなんだ。は? 試練か? 生き残るための? 笑わせるな!」

目が慣れてくると、男は覆面のようなものをかぶっている。三角頭巾だ。顔はわからない、

「俺は全ての部屋で正解を選んできた。ここまで来たのがその証拠だろう! さっさと外に出せ! 家に帰らせてくれ! 」

男は肩をすくめてヤレヤレといったジェスチャーをしながら言った。

「正解? 何の事だい? 正解なんてはじめから無いんだよ。何でも良かったんだ、穴に捨てるのは。君は、自分が醜いと思うものを捨ててきただけなんだよ。あえていうなら醜いのは君の心さ」

ふと、頭のなかで何かが弾けるような感覚があった。次の瞬間、罪悪感とも羞恥ともとれない感情が湧き上がってきて、そしてそれは怒りに変わっていた。

気が付くと男に襲いかかっていた。よく見ると部屋には大きな穴がある。

「僕をその穴に落とすつもりかい? だが、そんなことをしても何の解決にもならない。もう人類は僕達だけなんだ。僕をその穴に落とせば君は最後の人類になる。この星は君みたいなクズしか残っていないどうしようもない惑星になるのさ」

頭に血が昇っていた。男の言葉なんてどうでも良かった。力を振り絞り、男を穴に突き落とそうとした。2人でもがいて倒れ、男の覆面が取れた。だが、顔は殆ど見えない。そんなことはどうでもいい。とにかく、生き残るためにはこの男を穴に突き落とすしか無い。

その最中、男の覆面が穴に落ちた。そして、次の瞬間男を穴に突き落とすことに成功した。シュッと音がして扉が開く。眩いばかりの光が部屋を照らす。その数秒後、ドシャっという嫌な音がした。

果たして扉が開いたのは男が穴に落ちたからだろうか。それとも、覆面が落ちたせいだろうか。答えは知りたくなかった。いや、答えなんてものは無かったのかもしれない。

とにかく外に出よう。

外は砂漠のような荒涼とした世界だった。

最後の人類だって? 

そんな馬鹿なことがあってたまるか。とにかく、なんとかしてここを超えて、誰かがいるところまで行くしか無い。こんなところにいられるか。俺は家に帰るんだ。

一歩一歩足を踏み出しながら、気がつけばブツブツと独り言を言っていた。

「俺はクズじゃない。俺はクズじゃない。俺はクズじゃない…」