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Yukibou's Hideout on Hatena

自分用備忘録的な何か。

【ゲームレビュー】アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝【ネタバレ】

ゲーム レビュー

最初にアンチャーテッドを買ったのは、2007年の事だった。PlayStation3を購入した後、なにかやるのないかな〜?くらいの気持ちで購入したのだ。パッケージ裏には「Playする映画」と書かれていた。

正直、その頃の自分は「映画的演出」とは、ムービーがバンバン流れて、プレーヤーはコントローラーを置いて眺めているものだと思っていた。

ところが、アンチャーテッドは違った。ムービーであることには違いないのだが、一般的なプリレンダムービーではなくて、リアルタイム演算されたポリゴンキャラクターが演技をするカットシーンだった。そして、眺めている時間がとても短い。

加えて、トゥームレイダーシリーズのようなアスレチックパズル要素があり、ギアーズ・オブ・ウォーシリーズのようなカバーアクションシューティングもありと、それはそれは盛りだくさん詰め込みました!的なゲームだった。

自分はあっという間にアンチャーテッドの世界に引き込まれた。インディー・ジョーンズが好きだったこともあって、この世界観がとても気に入った。まだ第1作はB級の香りが漂っていたものの、続編が出る度にゲームはスケールアップしていき、ソニーの看板タイトルへとのし上がっていった。

アンチャーテッドの魅力は、ゲーム性もさることながら、キャラクターたちが繰り広げる軽妙な会話だ。きちんとローカライズされた脚本は本当に素晴らしく、主人公であるネイト、ヒロインのエレナ、パートナーのサリーの掛け合いがとても楽しい。ついでに言うとネイトがゲーム中に最悪の状況で「わお、最高」とか言っちゃうアメリカンジョーク的なぼやきもたまらない。

毎回ギリギリの状況で、まさに主人公補正でピンチを切り抜けるネイト達の冒険は、自分をすっかり虜にしてしまい、シリーズ作品すべてを遊んだ。PSVita版の「アンチャーテッド 地図なき冒険の始まり」も買った。

そんなネイトの冒険が、今作で終わりを告げるという。たしか3の時もこれで終わりとか言ってた気もするが、開発元のノーティドッグが何度も強調しているところからして、本当に終わるんだろう。シリーズが終わるかどうかは別として。

今作は、ネイトの兄のサムが出てくる。これまでのシリーズでまったく家族の存在を匂わせてなかったので、これはちょっと唐突で驚いた。正直、発売前のトレーラーを見ていても「こいつ偽物なんじゃないの?」とか思ってしまったくらいだったが、エンディングまでプレイして本物であることが確認できたので安心した。こういうキャラが来るといつか裏切る(まあ、ある意味裏切りはあったが)んじゃないかと心配してしまうのだが、アンチャーテッドはそんなベタな脚本にはしなかった。

物語は回想シーンから始まる。ここでサムとネイトの関係を印象づけた後、舞台はパナマへ。伝説の海賊王ヘンリー・エイブリーのお宝のヒントを求めて刑務所に侵入していたネイトとサム、そして大金持ちにして今作の敵役レイフは、キリストとともに処刑された「悔い改めた盗賊 聖ディスマス」の十字架を見つける。それをきっかけにスコットランド、マダガスカル、そしてキングスベイなどで謎解きをして、ついにヘンリー・エイブリーの作った海賊の楽園「リバタリア」へと辿り着く。

今作から新しいアクションとしてロープアクションが加わった。規定の場所でロープを引っ掛ければ、いままで行けなかったところに行けるようになるのだ。加えて、柔らかい場所は(トゥームレイダーのように)クサビを刺すことによって姿勢維持できるようになった。

ゲーム中のルートも、これまでの完全な一本道から、半オープンワールド的な広い世界に変わった。とはいえ、最終的な正解は1つないし2つとかなのだが、それでも突然広い世界に放り出されると「え? え? ここでいいの?」とか思いながらプレイしてしまい、図らずもネイトの境遇を感じることが出来てとても楽しかった。

グラフィックスはPS4史上最高といえるレベルで、ますますカットシーンとプレイ中のモデルの区別がつかなくなっている。ひょっとしたらカットシーン用のモデルは今作では存在しないのかもしれない。

キャラクターの表情は、ノーティドッグの前作である「ラスト・オブ・アス」に続いて本当に素晴らしい。微妙な感情表現なんかを眉の動き1つで見せてくれるカットシーンは、出色の出来だ。ただし、脚本は「ラスト・オブ・アス」の方が素晴らしかった。やはりアンチャーテッドはアンチャーテッドらしい「んな馬鹿なw」という展開がお似合いである。

自然の描写、とくに水や埃っぽいところの表現が素晴らしく、初っ端の海での戦闘シーンからしてクライマックス。これがほぼ全編にわたって続くのだ。まさにアドレナリン出っぱなしの見せ場だらけゲーである。おまけに、1度しか訪れないような場所も、これでもかと作りこまれており、「一体いくらかかったんだろう…」と、いらん心配をしてしまうほどだった。

シューターとしての出来はそこそこで、戦闘の回数もそれなりである。勿論難易度をプロにすれば歯応えのある戦闘が楽しめるが、イージーにするとオートエイムになり戦闘が格段に楽になる。腕に自信がない人はイージーで遊んだほうがいいだろう。このゲームはド派手な演出を楽しむゲームなのだ。肩肘張らずに自分にあった難易度で楽しんだほうがいい。

前作では出来たグレネードを投げ返すのが出来なくなったのはちょっと戸惑う。同じ場所に隠れっぱなしでの戦闘を無くすためなのかもしれないが、無駄な移動でやられたり落下したりすることもあったので、あれは無くさないで欲しかった。

ちなみに、今作は珍しく人間以外の敵が出てこない。超絶能力をもった人間も出てこない。シリーズの最後、一番恐ろしい敵は人間だということなんだろうか。欲にくらんだ人間は怪物にもなりえるのだ。

シリーズの最終章ということで、ストーリー的にももうネイトの冒険は完全に終わりだろう。エンディングで50代と思しき年齢になっていたのでもう出番はないと思う。だが、シリーズが続く可能性はある。ネイトとエレナの娘キャシーだ。彼女がひょっとしたらシリーズの看板を背負っていく可能性もある。でも、あまりにもトゥームレイダーとかぶりすぎるかな…

とにかく、アンチャーテッドはいまPS4で出来る最高のグラフィックスと、毎度おなじみ「やべやべやべ!」の連発でプレーヤーを楽しませてくれる、「約束された神ゲー」である。PS4を持っていて、アクションゲームが好きなのであればやらない手はない。

そして皆がモニターの前でこう言うだろう。

「いやいやいや、んなわけねーわwww」

アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝(通常版)

アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝(通常版)