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自分用備忘録的な何か。

レトロゲーム回顧録その51 トワイライトシンドローム(探索編・究明編)

PlayStationとSEGA SATURNが「次世代ゲーム機戦争」の名のもとで競っていた時期、よく雑誌の付録に体験版が入っているディスクがついてきていた。あの頃はまだゲーム機がネットに繋がっていなかったので、体験版はそういう形で配布されていたのだ。

その時代、年間50本ほどゲームを買っていた自分ではあるが、何も考えずに買っていたわけではない。そういう体験版を遊んで面白そうなものをピックアップして買っていたのだ。

そんな流れの中で買って、わりと後のシリーズまで好んで買っていたのが「トワイライトシンドローム」である。

トワイライトシンドローム探索編

トワイライトシンドローム探索編

 

 

トワイライトシンドローム究明編

トワイライトシンドローム究明編

 

 

トワイライトシンドロームは、オムニバス形式のホラーアドベンチャーゲームで、視点は常に横から見たものとなる。ちょうど以前にこのレトロゲーム回顧録で取り上げた「クロックタワー」に通じるものがあるが、あれと決定的に違うのはキャラクターをダイレクトに操作できるという点だ。

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まあ、クロックタワーが変わったシステムだっただけで、普通はキャラクターをダイレクトに操作できて当たり前である。この点において別段他のゲームと変わったところがあるわけではない。

ホラーアドベンチャーゲームといったが、たとえば何かが突然大きな音を立てて出てきてビックリ!とか、そういう感じのホラーではなくて、どちらかというとジャパニーズホラー映画的な、ジメッとしたなんかいやーな感じのするホラーテイストが散りばめられている。

粗めのドットで描かれたキャラクターたちは、リアルでありながらも想像の余地を残しており、当時の技術水準上仕方のない仕様だったのだろうが、逆にそれがいい味になっている。

特に、3D音響を採用したサウンドは出色の出来で、ヘッドホンを付けてプレイすると、なかなかにウワっとした感じを味わえる。言葉で表現するのは難しいのだが、とにかくウワっとするのだ。

シナリオも、特に探索編に関しては現実的な学園生活に根ざした題材が多く、当時「学校の怪談」などが流行っていたこともあり、そんな感じの雰囲気が味わえるものとなっている。

なにより素晴らしいのはキャラクターのセリフ回しだ。実際の女子高生の会話を参考にしながら作られた脚本は出色の出来で、主人公であるユカリ・チサト・ミカたちが嘘くさい話し方をしないのが本当に良く出来ている。これにより、本作は等身大の女子高生の日常をホラーが侵食していく様を丁寧に描けているといえるだろう。

エピソード内での行動(選択肢)により、大吉・吉・凶の3種類のランクに割り振られるのだが、凶を取ると次のエピソードに進むことができない。よほど酷い選択をしなければ凶にはならないのだが、大吉をすべて出さないと見られない隠しシナリオなどがあり、これは正直攻略本に頼った。

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※ゲームがプレミアなので攻略本もプレミア付いてるかと思ったらそんなことはなかった。

ただ、そういう「結果が分岐するシステム」であるにも関わらず、エピソードをプレイ中にセーブ等が一切できないため、選択肢を誤ってしまったら完全にやり直さなければならない。このゲームの演出上、一度見てしまうと二回目は驚きの少ないものとなってしまう結果となり、途端に没入感が薄れるのは残念である。

ちなみに、このトワイライトシンドロームはわりと続編に恵まれているが、続編が出る度に方向性が変わり、何だかよくわからない事になってしまっているのが残念でならない。 特にムーンライトシンドロームは、当時ああいうシナリオが流行っていたとはいえ、ちょっとやり過ぎだったと思っている。あれが好きな人もいるとは思うが、あれを直系の続編とは捉えたくない人もいるだろう。

むしろ、トワイライトシンドロームの直系の続編は、1999年にスパイクから発売された「夕闇通り探検隊」であると言えよう。トワイライトシンドロームを作ったスタッフの一部が制作に関わっているのだが、ゲーム進行、シナリオ内容、セリフ回し等、トワイライトシンドロームの影響が色濃く見られる。

この夕闇通り探検隊はいまでは恐ろしくプレミアが付いてしまっていて、ほぼ入手不可能となっている。自分もクリアした後に売ってしまったことを後悔しているが、まあ後の祭りである。だが、攻略本にもプレミアが付いており、そっちは売らないでとっておいた。資料的価値が高い攻略本は売らないで取っておく主義なのだ。f:id:potatostudio:20160701135252j:image

※こっちはプレミア付き。定価の10倍ほどの値が付いている。

トワイライトシンドロームや夕闇通り探検隊は、今もしリメイクしたらグラフィックスがリアルになりすぎて、逆に面白さがスポイルされてしまうだろう。そういう意味では、時代が産んだ奇跡のような作品だったということも出来る。

時々あるんだよなぁ、そういうの。