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レトロゲーム回顧録その52 R-TYPE LEO

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1992年に、アイレムが誇る人気シューティングゲーム(STG)最新作!との触れ込みで登場したR-TYPE LEO(以下LEO)だが、100円を投入してインストカードを呼んでいると、なんか違う感じのゲームだと感じた。

そもそも、R-TYPEをR-TYPEたらしめていたのは、自機に装備された強力な武器である波動砲と、無敵のオプションであるフォースの存在だ。そこに、描き込まれたグラフィックスと不気味さを感じさせるBGMが相まって、R-TYPEの世界を構築していた。

だが、LEOは違った。

自機には波動砲も付いていなければフォースもない。BGMなんて「スリー、ツー、ワン、レッツゴー!」なんて音声ともに爽やかな音楽が流れ始める。単体として聞けば良いBGMなのだが、R-TYPEなのかといわれると疑問を呈したくなるようなものだった。

それもそのはず、元々このゲームはR-TYPEとは別のゲームとして作られていたのだ。しかも作ったのはナナオ、今で言うEIZOである。EIZOはディプレイメーカーだろうがと思われるかもしれないが、当時のEIZOはアイレムの親会社だったりするのだ。

世界観が違うゲームを同シリーズ化するために、LEOの世界はR-TYPEの世界のパラレルワールドとされた。R-TYPEの的であるバイドとの遭遇がなかった世界だ。このゲームにおける敵は人類が作り上げた人工惑星「エデン」。原因不明の暴走を起こし、突如牙を向いたエデンを倒すために、人類は最新鋭戦闘機「R-9 LEO」を開発し、戦いに挑む。

LEOにおける自機の装備はサイビットと呼ばれる、自機の上下に現れる攻撃ユニットだ。R-TYPEの「ビット」と似ているように見えるが、ビットが攻撃補助ユニットだったのに対し、サイビットは遠隔操作型攻撃ユニットになっており、しかも弾消し、レーザー攻撃、発射方向調整(自機の動きにより前方、後方攻撃ができる)など、多彩な利用方法がある。

さらにサイビットには「サイビットサイファ」という攻撃方法がある。これは、ショットボタンを押しっぱなしにしている時に、サイビット自体が敵をホーミングしながら飛んでいき破壊するというものだ。

このサイビットサイファがとんでもなく強い。前述のホーミング性能に加え、障害物は貫通するわ、敵のパーツは破壊するわ、敵の編隊は全滅させるわ、ボスの弱点のみを狙って攻撃するわで、まさにR戦闘機の装備でもトップクラスの性能を誇っている。どちらかというと、イメージファイトのポッドに近い性能といえるかもしれない。あれより段違いに強いけど。

ただ、サイビットサイファが強いからといって、このゲームがヌルゲーなのかというとそんなことは決して無い。当然サイビットサイファには使用時間制限があるし、後半のステージは4面辺りから初見殺しが出始め、5面はいかにもR-TYPEという感じの「地形で殺す気満々」になってくる。

R-TYPEの名を冠しているせいで、時々フォースが付いていると勘違いして前方の弾にあたって死ぬという凡ミスも、個人的には初期に結構やらかした。弾幕と極太レーザーが多いのよね、このゲーム…

R-TYPE系列の作品とはいえ、バイドと遭遇しなかったという設定から、R-TYPEの特徴のひとつである生物的なグラフィックスはない。軽妙なBGM、フォースのない自機ということで、リリース当初は「これはR-TYPEらしくない」という評価になってしまった。

だが、今振り返ってみると、アイレムらしい描き込まれたグラフィックス、テンポの良いステージ構成、初期ステージの難易度の低さ、そして自機装備の使い勝手の良さを考えると、なかなかによく出来たSTGだったのである。ただ、「R」の系譜として当時は認められなかっただけで、ゲーム単体で見ると面白いゲームだったのだ。

そう考えると、その後のPlayStationやSEGA SATURNに移植作業が行われなかったのが残念ではある。家でじっくりやれば、このゲームの独自性に気がつく人ももっと多かったのではないかと思われるからだ。

なお、今では海外で「アイレムアーケードヒッツ」という形で配信されている。日本での配信はたぶん絶望的なので、どうしても遊びたければこの配信ソフトをダウンロードするしか無いだろう。

アーケードアーカイブスあたりに移植されないかなぁ…